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ニビイロ−第2話−

※下に書いてあるのはト書きです。
※アドリブを入れるのは自由ですが、台詞の意味などは変えないでください。
※3番タイムなどに、自分の役の台詞とト書きだけでも良いので、ちゃんとチェックしてから演じてください。
※基本的に、色のついたセルは、ト書きです。

ニビ 25歳前後 一応主人公
詳細不明のサイボーグ。(四肢機械)
本人に関する記憶を一切失っている。
ニビの街の工場では、用務員兼事務の手伝い(いわゆる雑用)の仕事をしている。
基本的には、口数は少なく、穏やかな性格をしている。
エンとタタラを穏やかに見守っているようなタイプ。
エン 20歳前後 「ハコビ/ソラ」の一族の一人
ハコビの頭領の息子。
へヴィスモーカーでドライなようで結構熱血(?)タタラとは家が近所で、幼馴染。
エアフォークで物資を運んで空を飛び回る。
タタラとはよくからかい合う仲ではあるが、若干タタラの兄のような表情を見せることもある。
タタラ 20歳前後 「ホムラ」の一族の一人
ホムラの頭領の娘。
女伊達等に鍛冶場で働いている。
口調が男っぽいだけで、中身は列記とした女である。
基本的男らしさを意識した感じで喋る。
※できれば、かわいさを取っ払ってください。

ナレ







時代・世界観
舞台背景など
高度科学(高度工学?)と魔法がまだ共存している時代。
舞台となる、工業都市・ニビは、世界でも有数の工業都市。
そこで作られるものは、高評価を得ていた。

その街で暮らすものたちは、ほとんどの職業ごとに、一族に分かれている。
ホムラ一族 フイゴ率いる炎の一族。
炎を扱う事に長けており、またそれを生業とする一族。
フイゴの娘、タタラが頭領代理。
ハコビ/ソラ一族 ヨク率いる空の一族。
風を読む事に長けている。空輸、または運搬艇を使った資材運びを
生業としている。
ヨクの息子、エンは、若手のまとめ役。
タテシ一族 ゲンコの一族。
大工仕事や建設、いわゆる「建てる事」を生業とする一族。
ゲンコは、この中でも期待されている若手。
ソラフネ 飛行機のようなもの。空を飛ぶ船。
ニビの街では、これや準ずる物を盛んに作っている。
兵器等を積み込んだ"戦艦”も作られる。
ソライス
(エアースクーター)
ソラフネと同じ構造で、空を走る。
見た目はバイクのタイヤが無いバージョンみたいなもの。
エンもよく乗っている。
ツクラレ いわゆるサイボーグ。
四肢を亡くした者は、その代わりに機械義肢をつけられるが、
その代わり、それ以前の記憶を一切失う。
ニビもその一人。





ナレ 「工業都市ニビの街。
街の中心には、大きな円柱のような塔がそびえ立つ。
そこは、この街に住むほとんどの者たちの仕事場である。
その建物内、第三工路では、ホムラ一族とクミの一族が入り混じって仕事をしている。
 両一族、ここ何日か、ほとんど休みをとっていない。
昼夜問わず動き続けるこのニビの街でも、実を言えば、12時間以上の労働は、ほとんど行われない。
 だが、今は別だ。その位の生産速度では間に合わないのだ」
エン 「タタラ!おい!」
運搬低に乗ったまま上空から声をかけ、荷物置き場近く。
タタラ 「ん?あぁ、エン」
エン 「飯にしようぜ!メシ!!」
タタラ 「あぁ!ニビもそろそろ上がってくる頃だろう」
ズボンのポケットにぶら提げていたタオルで汗を拭って
ここのところ、タタラはほとんど家に帰ることも出来ず、仕事場に入り浸ったままだ。
父が「隠居」し、ほとんどの指揮を、彼女の任しているのだ。
 勝手知ったるもので、エンの運搬艇の荷台に乗り込む。
エン 「おい、タタラ…大丈夫かぁ?」
タタラ 「ん?」
エン 「…いや、べっつにー?」
言葉の意味を汲めずに首を傾げるタタラ。
だが、その真意を彼は説明することはない。
と、そこにニビが地下から続く階段から上ってくる。
手には包みを持っている。今日の昼食だ。
ニビ 「やっとで休憩だぁ…」
エン 「おー、ニビもお疲れさん!まぁ、乗れや」
ニビ 「エン、第五倉庫から入電があったよ。お昼食べたらでいいから連絡してって」
タタラに続いて、荷台に乗り込む。
エン 「あぁ…つか、他の奴でいいんじゃねーの。他にも同胞(ソラ)はいるんだ」
ニビ 「そこを何とか…他のソラの人たちも忙しくて…ご指名だよ」
エン 「ご指名か」
タタラ 「じゃぁ、ピンドン入れるか」
ニビ 「…ドンペリコールしたほうがいい?」
ナレ 「 この工場の天辺。そこがいつも彼らが昼食をとる場所である。
ここに座れば、ニビの街どころか、周辺の国々まで見渡せるのだ。
また、建物はドーナツ状になっているため、内部の状況も見渡せる。
いつ呼ばれても言いように…と、ここはここで、勝手が良いのだ」
エン 「タタラ、ほれ、おふくろさんから」
エンが差し出したのは、大きなかばんのような物と弁当。
タタラが家に帰れない為に、タタラの母から頼まれてくる。
かばんの中身は、着替えや生活に必要なものだ。
タタラ 「あぁ…すまないな」
ニビ 「あんまり根つめ過ぎだって、タタラのお母さん心配してたよ?」
タタラ 「…すまん、後もう少しなんだ。親父殿一人に任しておくわけにはいかないんだ。
 私が任されているのだし…」
  そうは言うが、タタラの手は、もう限界に来ているようで、震えが止まらない。
延々と、鉄を打ち続けているからだ。
エン 「ま、とりあえずは弁当弁当!燃料補充しねぇ事には動くもんも動かねぇってね!」
エンは自分の弁当箱(世に言う土方弁当)を開く。
ニビ 「今日のおかず、何?」
エン 「おふくろ次第だけどなぁ…お!蒸し焼き鳥が入ってる!やったぜ!」
タタラ 「私のは、秋刀魚の生姜煮だ…」
タタラの顔がうれしそうに綻ぶ。
 蒸し焼き鳥はエンの大好物、秋刀魚の生姜煮はタタラの好物。
エン 「うまそー!!」
タタラ 「じゃぁ、これ…すこしやるよ」
エン 「そんじゃ、俺はこれやる」
タタラ 「いや、良い。ニビと二人で分けて食べてくれ」
エン 「おう、そんじゃ!」
ナレ 「二人の弁当は、いつも一人分より少し多く作られている。
それは、ニビの分でもある。
ちなみに、デザートはニビの担当であり、毎朝買って来る果物は、その為のものだ。
 三人の昼食はいつも騒がしい。
世間話をしながら食べると言うのもあるが…
エン (ガツガツとものすごい勢いで食べている)
タタラ (バクバクとやっぱりものすごい勢いで食べている)
ニビ 「…」
二人の様子を見て、楽しそうにパクパクと食べている。
食べ終わり、一息つくと、3人はいつもの他愛のない話で盛り上がる。
エン 「…でさ、どうしようもねぇってことで!親父に怒られるわ、おばはんにはどやされるわぁぁぁ!!」
午前の愚痴(と、言うよりも失敗談?)を話すエン。
三人の中ではリーダーのようなもので、何をするにもエンが盛り上げる。
ニビ 「あははっ!それじゃぁ、エンも困ったんじゃないの?」
エン 「あたりめーだ!!…ん」
話で盛り上がっていたが、ふと見れば、タタラはいつの間にか眠っている。
そっと上着をかけてやるエン。
ニビ 「…寝ちゃってるね」
エン 「あぁ…」
ニビ 「頑張り過ぎなんだよね、タタラ」
エン 「まぁ…な、一応頭領代理みたいなもんで…背負い込みすぎなんだよなぁ…馬鹿マジメって言うかさぁ。
 ま…あれ完成させたら、しばらく休みを取らせるって…親父さんもいってたけどなぁ」
ニビ 「…でも、そう簡単に休めないかもしれないよ…タタラやみんなには悪いけど…」
一緒に持ってきてしまった仕事用のボードに挟まっている紙をめくる。
エン 「…何?!」
ニビ 「また新しいソラフネの受注が入ってるんだよ…それもかなり大きい奴」
エン 「ったく…今度はどこだよ!?」
今タタラたちが手がけている例の第三工路のソラフネは、北の大国「ロギザ」国王の命によるものだ。
ニビ 「…アセキハだよ…しかも、今作ってる奴の2倍ぐらいデカイのを3つ」
エン 「…殺す気かぁぁぁ…!!俺ら死んじまうわぁぁぁ!!タタラァァァ死ぬなぁぁぁ!!」
ニビ 「あははは……でも、ほら、ね…終わったらみんなでまた飲もうよ」
エン 「……戦争か」
ニビ 「ん?」
エン 「こんだけソラフネ…しかも兵器をバンバカ積みまくってる奴が受注されるって事は…やるこた一つしかねぇだろ」
 先の戦争で、エンは姉と兄、友達や、一族の者たちを多く亡くしている。
まだ幼かったエンは、ただその様子を見ていることしかできなかったのだ。
だが、その幼い記憶の中にも、「戦争は忌むべき事」と、根強く刻まれている。
ニビ 「でも、戦争があったって…僕らには関係ない事じゃないのかな。
 だって、この街は工業都市で、軍事工場になるから、ここの街が動かなくなったら、
 もう、戦争だってできないだろうし…心配しなくていいよ」
エン 「黙れ!!何も知らないだろうが!お前は!!」
 慰めるようなニビの言葉は、今のエンには絵空事にしか聞こえない。
何故ならニビは「忘れてしまった」存在なのだから。
ナレ 「ニビの言葉の通り、この街は貴重な工場であるために、「戦闘に巻き込まない」と言う条約が結ばれている。
それの予備として、魔法と兵器を用いたバリア…バリケードのようなものが張られるようになったが、
それは先の戦争にて、ニビの街の一部に壊滅的被害を与えたからに他ならない」
ニビ 「ごめん…でも、僕だって…記憶は欲しいよ。記憶があったら、きっとエンと一緒に怒る事だってできたのに…」
エン 「…悪い…」
ナレ 「ニビは、自分の生まれた場所を知らない」
ニビ 「でも…この10年の記憶は、エンもタタラも…みんなもいて、すごく楽しいよ」
ナレ 「ニビの街では、“ツクラレ”(サイボーグ)はそれ以前の記憶をすべて消される。
それは「リセット」されるからである。
また、それはこの都市に存在しているツクラレたちを混乱させている事でもある」
ニビ 「でも、大切な事も忘れてるって思うと…」
ニビの頭の中では、毎夜見るあの夢が思い出されている。
あの少女は、自分の何なのだろう。
エン 「…思い出したくない事だって、あるだろ…思い出したら、押しつぶされちまうかもしれないんだぞ……」





















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