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ニビイロ−第十五話−

※下に書いてあるのはト書きです。
※アドリブを入れるのは自由ですが、台詞の意味などは変えないでください。
※3番タイムなどに、自分の役の台詞とト書きだけでも良いので、ちゃんとチェックしてから演じてください。
※基本的に、色のついたセルは、ト書きです

「子供達」とついているせりふは、子供1の人と子供2の人が交代でお願いします。

(081122)


タタラ 20歳前後 「ホムラ」の一族の一人
ホムラの頭領の娘。女伊達等に鍛冶場で働いている。
口調が男っぽいだけで、中身は列記とした女である。
基本的男らしさを意識した感じで喋る。
※できれば、かわいさを取っ払ってください。
 イメージ的には、もののけ姫のサンが近いかも?
フイゴ 40代後半〜50代 「ホムラ」の一族の長
タタラの実父。粗野な言葉遣いや態度ではあるが、家族思いでのんびり者である。
大所帯のホムラ一族を纏め上げる男。人間ではないような巨体。
だが、担当する仕事はロウ付け。(本人曰く「隠居」)
ヨク 40代後半〜50代 「ハコビ/ソラ」一族の長
エンの父親。フイゴとは幼馴染で、よく似た性格をしてはいるが、
ヨクのほうがかなり短気であり、頑固で喧嘩っ早い。
工場内に響くような怒声でよくエンたちを怒っている。
アコメ   10代後半。ホムラ一族の娘。
タタラの次に巫女としての素質がある。よって、今は炎の巫女をしている。
本人は代理だと言っている。タタラの事を慕っている。母方の従兄弟。
ヴィント 20代中盤
ロギザ出身の亡命者。若き技術者であり、性格には多少なりとも問題あるが、腕は確かなもの。
つかみどころの無い性格。あんまり物を考えない性格なのか、それとも打算づくなのか、ずけずけと物を言う。
あんまり何も考えない、緩めな感じでやってください。そうとう自己中。よくも悪くも現代っ子。
ジオペ 三十手前。 クミの一族の一人。ハンダの八男坊
変わり者ではあるが、腕は特一級品。
機械を手足のように使い、またその知識量は常人を遥かに超える。
それ故、『機械の神に愛された男』と呼ばれている。
ホムラ1 ジオペとかぶりでお願いします。
子供1 タタラとかぶりでお願いします。
子供2 アコメとかぶりでお願いします。
ナレ





時代・世界観
舞台背景など
高度科学(高度工学?)と魔法がまだ共存している時代。
舞台となる、工業都市・ニビは、世界でも有数の工業都市。
そこで作られるものは、高評価を得ていた。

その街で暮らすものたちは、ほとんどの職業ごとに、一族に分かれている。
ホムラ一族 フイゴ率いる炎の一族。
炎を扱う事に長けており、またそれを生業とする一族。
フイゴの娘、タタラが頭領代理。
ハコビ/ソラ一族 ヨク率いる空の一族。
風を読む事に長けている。空輸、または運搬艇を使った資材運びを
生業としている。
ヨクの息子、エンは、若手のまとめ役。
タテシ一族 ゲンコの一族。
大工仕事や建設、いわゆる「建てる事」を生業とする一族。
ゲンコは、この中でも期待されている若手。
因みに、タテシ一族は
クミ一族
ソラフネ 飛行機のようなもの。空を飛ぶ船。
ニビの街では、これや準ずる物を盛んに作っている。
兵器等を積み込んだ"戦艦”も作られる。
ソライス
(エアースクーター)
ソラフネと同じ構造で、空を走る。
見た目はバイクのタイヤが無いバージョンみたいなもの。
エンもよく乗っている。
ツクラレ いわゆるサイボーグ。
四肢を亡くした者は、その代わりに機械義肢をつけられるが、
痛みを取り払い、すぐに機械義肢を元の身体のように動かせる代償として、記憶を奪う。







ホムラ1 「タタラ嬢ちゃーん!これこっちでいいのかー?」
ちょっと遠くから、大きな箱にはいっている物を運んでいる。
タタラ 「あぁ!そっちに置いたら、みんなにご飯だって伝えてきてくれ!」
はしごの上で、提灯のようなものを付けながら。
ナレ 「ニビの街全体が、祭りの準備に忙しい。
 先の戦争で亡くなった者たちの御霊を弔う祭りが行われるからだ」
アコメ 「タタラ姉さま!」
ホムラの民族衣装をまとった少女。タタラと顔が瓜二つだが炎の仕事をしていない為両目健在。
タタラ 「アコメじゃないか!帰ってきたのか!」
アコメ 「はい!姉さまに会えると思うと……もう!」
梯子からポーンと飛び降りたタタラに抱きつくアコメ。
タタラ 「アコメ、大きくなったなぁ…いつぐらいぶりだ?」
アコメ 「もう、半年くらいまえじゃないかしら。…タタラ姉さまも相変わらずお綺麗で…」
タタラ 「いや…あ、そうだ。今から食事だ。一緒に食べないか?」
アコメ 「はい!」
ナレ 「―ホムラの集落の中心の広場―
 そこにはホムラの者達が集合して食事をとっている。食事を振舞うのは一族の女たち。
 街から出て行っているものも帰ってきているので、いつも以上に騒がしい。
 その奥の方では、長であるフイゴと、なにやら抜け出してきたヨクが談笑している」
ホムラの集落は、緑がたくさんの、アジアの奥地の集落のような家の作り。高床式で円形の家。構造的には、木造の骨組みにコンクリートのようなものを縫って補強した感じ。
→ホムラ一族は炎の一族、炎を扱い損ねた時に家が燃えたとしても、すぐに再建可能。プラス、ホムラの一族の集落の真後ろにある山は、実は活火山(今静かだけど)なので、
 地熱効果でちょっと熱い。(隣の集落までには続いていないが…)
タタラ 「親父殿!アコメが帰ってきた!」
フイゴ 「おぉ!アコメ、でっかくなったなー!」
石段に腰掛けたまま、アコメを抱き上げる。
アコメ 「伯父様も相変わらずふっくらとしてらっしゃいますねぇ」
フイゴ 「ははっ、言ってくれるな。これでもちょっと細くはなったんだ…ちょっとは」
ちょっとは…を強調する。でも自分では太っているのをあんまり気にしてない。実は。
タタラ 「父様…父様の体重が、体重計で量れなくなって、どのぐらいになるかな…
 私が生まれたときにはもう、その位だったし……チク兄様が赤子の頃のカガミエでは、辛うじて今よりは若干…」
遠い目をしながら。(BGMを流すとしたらナウシカ・レクイエムが流れそうなぐらいに、遠い目で)
ヨク 「もう何年も、荷物用ので計ってんなぁ。フイゴよぉ」
フイゴ 「ウルセー!」
アコメ 「タタラ姉さまも大きくなるのかしら」
嫌味ではなく、純粋な疑問。
タタラ 「…言うな、気にしてるんだから」
アコメ 「ねぇ、姉さま」
タタラ 「ん?」
一族のおばちゃんの手によって運ばれてきた食事に箸を付けはじめる。
アコメ 「エン兄様達はいらっしゃらないのですか?」
タタラ 「エン達は仕事だ」
ヨク 「ハハッ、今頃あいつは空の上だろうなぁ…どこを飛んでるやら」
タタラ 「無事戻ってきてくれることを祈っておこう、アコメ」
アコメ 「はい!いつもより多めにお祈りいたします!」

ナレ 「―クミの一族の集落―
 ここも祭りの準備で忙しい。
 その片隅、子供たちがなにやら集まっている。その中心には青年がいて、ドライバー片手に、なにやら作っている。
 動物たちを模ったおもちゃで、青年の手を離れると動き出す。その動物の鳴き声などを発しながら歩き回っている。
 おもちゃにしてはかなり精巧な出来栄えである」
クミの一族の集落は、石造りの家。さながらドイツ辺りの裏路地のような感じ。
子供1 「うわぁ!わんわんだぁ!」
子供2 「あたし、ねこさんほしい!」
ジオペ 「持って行ってください。楽しく遊ぶんですよ」
子供1 「わぁい!」
ジオペ 「このおもちゃ達は普通の犬や猫達と同じような動きをします。友達のように、一緒に遊ぶことも可能です」
子供2 「ねぇねぇ、そしたらお名前付けてもいい?」
ジオペ 「はい、それも良いと思います。ただし、このおもちゃたちには感情もあります。
 仲良くなると言うのも可能ですが、怒ったら引っかくことも、噛む事もしますから、優しく接してあげましょう」
子供達 「……」
「おもちゃなのに…」「かんだらどうするの?」といったかんじ。ちょっとドン引き。
ジオペ 「壊れたときには絶対自分で治そうとはしないでください。感電したり怪我をする恐れがあります。
 壊れたときには、お父さんお母さんに言ってください」
子供達がドン引きしているのを、わかってない。
子供達 「はーい!」
ジオペ 「それと、このおもちゃ達の動力源は電気です。充電と言う作業をしなければいけません。
 君達がご飯やおやつを食べるのと一緒です。遊んだらご飯をたくさん食べさせてあげること」
子供達 「うん!」
ジオペ 「あと、濡れた手では絶対触らないでください。漏電し、感電して君達が怪我をしたり死んでしまうかもしれません」
子供1 「…かんでんって…いたいの?」
ジオペ 「えぇ、ジリジリ、ビリビリとした衝撃が身体全体を走ります。人間の身体と言うのは元々電気を通しやすいので。
 例えば雷が人に落ちてしまうと死んでしまうと言うのがそれです。あまりにも大きな電流が流れるとそれにより、
 身体の中の血管が焼けてしまいます。肺が焼けて呼吸困難に陥ったり、それと、心臓が止まったりして。
 いずれにせよ、大変な確率で死に至ります」
自分は子供達のことが心配で、注意をしているつもりなのだが…子供達の顔はだんだんと青ざめていく。
子供2 「うわーん、いらない!」
子供1 「こんな怖いおもちゃいらない!」
子供達は手に持っていたおもちゃを放って走り出そうとする。
ジオペ 「……」
ちょっと悲しい。
ヴィント 「とにかく、この兄さんの言ってる事をよく守って遊んだらそんなこともおきねぇよ」
子供1 「ホント?」
ヴィント あぁ、ホントだよ。だいたい、いやな事されたらお前らだってケンカしたり、打ん殴る時あるだろ。
 それと一緒だ。『友達』なんだろ?仲良くしてやれば良いさ
子供達 「………」
ヴィント 「それに、人のせっかく作ったもんを、ポンポン投げちゃ、作った人が悲しいだろ」
子供2 「…うん…」
子供達、自分が放ったおもちゃを拾い直す。
ヴィント 「後は、そこの兄さんに謝りな。お前らのために作ってくれたんだからな」
子供1 「うん……」
子供2 「ごめんなさい…」
ジオペ 「気にせず、安全に遊んでください」
子供達 「はーい!」
ドタバタと走り去っていく。

ヴィント 「…あんたが、ジオペさんか」
ジオの隣に腰を下ろす。
ジオペ 「えぇ、そうですが。あなたはどなたですか」
ヴィント 「俺はヴィント。ロギザから来た」
ジオペ 「……ロギザはチクが行った国」
ヴィント 「チク…? やっぱり、チクロ知ってんのか」
ジオペ 「チクは私の親友です」
ヴィント 「俺んちに来たんだよ。チクロ」
ジオペ 「いつですか?彼、亡くなったはずです」
ヴィント 「いや、生きてるときにだよ」
ジオペ 「そうですか」
ヴィント 「あんた、ここいらじゃ神の子って呼ばれてんだってな」
ジオペ 「私は、父と母の子です。神様の子なんかじゃありません」
ジオペには、お世辞や抽象的な物事は通用しない。
ヴィント 「物の例えだよ、物の例え」
ジオペ 「……」
ヴィント 「あんた、クミの一族じゃ一番のクミ士だって聞いたぜ?チクロのソライス組んだのも、あんただろ」
ジオペ 「ソライスを作ったのは私です」
ヴィント 「俺、あれ見た時スゲェって思ったんだ。
 デザインは元よりも、機動力、持久力、エンジン・機体全体の耐久力、機能性…
 何をとっても、俺には神様が創ったとしか思えなかった」
幼い頃に見た、チクロのソライス。そのソライスを見た瞬間、少年・ヴィントは神様が作ったとしか思えなかった。
初めて見たときから、ヴィントはそのソライスを作った者を目指して、一生懸命勉強したりしていた。
ジオペ 「あれは私とゲンで作りました。ゲンが外部の塗装と加工。私はその内部を作りました」
ヴィント 「チクロがさ、『ニビの街で一番すげぇクミ士が作ったんだ』っていつも自慢してたんだ。だから、あんたに会いたくてここまで来たんだ」
目の前に、その「神様」がいることで、興奮している。矢継ぎ早に言葉をぽんぽんと。
ジオペ 「それは光栄です」
ヴィント 「だから、会えて良かった。こないだは悪かったな」
ジオペ 「この間…?」
ヴィントが会いに来た時の事を、彼は知らない。(極度の集中状態にいたので)
ヴィント 「……覚えてないのか?」
ジオペ 「姉と父からは聞いてます。ロギザから遥々来たお客さん」
ヴィント 「俺のことだよ」
ジオペ 「姉と父からは聞いてます。私とお話したいと、仕事中の姉と喧嘩したとかしないとか」
ヴィント 「気のつえー姉ちゃんだよなぁ、ったく」
ジオペ 「姉は強いです。この街の女性は、みんな強いですよ」
ヴィント 「タタラとかなぁ…」
この間すっぱたかれた両頬が疼く。
ジオペ 「タタラ……タタラはチクロの妹ですね。とても優しい子です」
ヴィント 「俺、タタラんちに世話になってんだ」
ジオペ 「そうですか…ところで、一つお聞きしてもよろしいでしょうか?」
ヴィント 「あ?あー、うん、なに」
ジオペ 「どういった目的で、私の元へ?」
ヴィント 「あー、えぇっとね…あんたに会いたかったんだよ。話をしたかった」
ジオペ 「話…ですか」
ヴィント 「…これ……あんた、知ってるか?」
腰のベルトバッグから、一冊の分厚い手帳を取り出す。
ジオペ 「…これですか?…チクロの物ですね…」
革製の手帳カバー。そこにはホムラ=チクロと金色の糸で刺繍されていた。(ジオが誕生日にあげたもの)
ヴィント 「うちに忘れてったんだ、チクロが。」
ジオペ 「彼は、ホムラの鉄をよくする為の研究をするからと言って、街を出ました。
 あの日、私もゲンとカンナやホムラの皆さんと一緒に、見送りに行きました」
ヴィント 「そうさ。んで、その研究した結果ってぇのは、チクロはもって帰ってきたのか?」
ジオペ 「持って返ってきました。まだロギザに行って間もないのに、彼の研究はこの街にとって新しい情報ばかりでした。
 彼の伝えてくれたものは、この街をさらに発展させるための、種となりました」
チクロが持ってきた手帳に書かれていた内容を元に、ニビの街の製鉄技術はより良い物になり、質も向上した。
→つまり、縄文土器から弥生土器に変わった感じ?(重くて不便→軽くて頑丈)
→部品なども、その材料である「金属(鉄)」が変わった事で、軽量頑丈なものが出来、前よりもさらに売れ行きも良くなっていた。
←少ししか書いていなかった事を解読してなんとかできたのは、ジオペのおかげでもある。
ヴィント 「…ふーん…」
ジオペ 「彼は、ロギザでたくさんの事を学んだのではないでしょうか。彼が肌身離さず持ってきた手帳には、日誌が記されていました…」
ヴィント 「あいつ、間違って持ってっちまったんだよ。研究したのを書いといたノートじゃなくて、日記の方」
ジオペ 「では、あれは不完全だったのですか?」
ヴィント 「あぁ、あれは日記のほうだからな…慌ててたんだろうよ」
ジオペ 「日記、ご飯のメニューまで書いてあったのは日記だからですね」
ヴィント 「…まぁ、そう言う事だからさ…とりあえず、あんたに頼みたいことがあって、ここまで来たん…」
ジオ 「三時です」
ナレ 「ヴィントの言葉を、遮って、唐突にジオペは立ち上がりその場を後にしようとする」
ヴィント 「おい、どこに行くんだよ!話の途中だろうが!!」
ジオペ 「おやつの時間ですから」
ナレ 「短く答えると、彼はヴィントの前から、スタスタと去っていく。
 午後三時はおやつの時間…それはジオペにとっては、日課の一つであり、外す事のできない物事の一つである」
ヴィント 「おい!!待てよ!!」
ナレ 「ヴィントの声に、止まることなく、ジオペは人ごみに消えた」

ナレ 「再び、ホムラ集落。日も落ちて、辺りには松明や提灯の明かりが灯っている。
 集落の中心の広場は祭りの前の宴で賑わっていた。
 ホムラに限らず、どこに行っても祭りの準備が終わってからは、このように騒がしい宴になるのは、お約束である。
 炎を囲んで村の者達は酒を酌み交わしたり、世間話に花を咲かせたり、それぞれ楽器を鳴らしながらホムラ族に伝わる歌っている。
 準備が出来たら、次の日には各一族で一日掛かりで儀式が行われる。
 ホムラでは、この集落のすぐ裏にある山にある炎の神殿に祭られている【神の炎】を迎えに行くのだ」
フイゴ 「おぉ、アコメも上達したなぁ。去年の祭りよりも見事な舞だぁ」
その炎を囲んで一族の娘達が踊っている。そしてその中心で見事な舞を見せているアコメ。フイゴとタタラはご他聞に漏れず、酒を酌み交わしている。
タタラ 「あぁ、さすがだ」
酒をグイッと飲み干す。妹分のアコメの成長が素直にうれしいが反面、本来ならばそこにいたのは自分であると言うのがある。←責任の呵責
フイゴ 「おめぇは良いのか」
ホムラの娘達が踊っている。その中にタタラも混じらないか…否、混じりたいだろうと気遣う父。
タタラ 「…私は良い。ここで見てるだけで楽しいから」
本当にそう思っているが、実際は踊りたい。タタラは死んだ兄等の代わりを務めるために、「女」である事をある程度封印している。
→巫女を降りたのも、それが理由←詳細はまた後ほど。
フイゴ 「……そう…か…タタラよ」
タタラ 「ん?」
フイゴ 「…やりてぇ事は、遠慮なくやれよ。俺に遠慮するこたぁねぇ。おめぇにだって、『人生』っつーものがある。だからな…」
タタラがそうなってしまった原因は、自分にあると、フイゴは解っている。→八話の最後の「父ちゃんが悪かった」
タタラ 「…心配しなくても、私はやりたいようにやっている。父様が心配するほど、私は窮屈ではないさ」
フイゴ 「………」
深い溜め息。
タタラ 「だからさ、父様…父様は心配しなくて良いんだ。何も……。 私も、もう子供じゃないんだから…」
フイゴ 「そういうわけにもいかねぇよ。俺はお前の父ちゃんだ。大人になろうがなるまいが、おめぇを心配する義務と権利がある」
タタラ 「…父様…」
父の気遣いはうれしい。だが、タタラは自分自身に大きな課題を掛けている→兄達の代わりにホムラを守っていく事。
フイゴ 「だからよ…困った事がありゃ、いつでも言え。おめぇ、今何か迷ってんだろ」
タタラ 「……」
アコメがタタラに手を振っている。それに振り替えした後。
タタラ 「……ゲン兄は…記憶を取り戻したんだよな…?」
フイゴ 「あぁ……」
タタラ 「だったら……ヅチ兄様も……戻るのかな……」
フイゴ 「……その可能性も、否定できない」
タタラ 「そしたら……もし、ヅチ兄様が元に戻ったら…私は……」

ナレ 「祭りの前夜…それぞれの集落からは歌声が響く。
 燃える炎…それはまるで、ホムラの娘の胸中に灯った、一つの仄かな炎……」